家具の素材の話
MDFって長く使えるの?
こんにちは!家具と雑貨Bigmories 大森です。
今日は、家具の素材~MDF~についてお話します。
新しい商品を購入していただくと、わりと高い確率で、
古い家具を引き取らせていただきます。
古い家具を見ると、どんな家具だったのかがわかります。
長年、家具屋をやっているからこそ、どんな家具が心地よく使えるか、
どんな家具がすぐゴミになってしまうのか、見当がつきます。
今回は修理を頼まれた家具ですが、MDFを使った家具が、
将来どうなるか?がわかりやすいと思ったので、
写真で説明させていただきます。
本体がMDFでできた、組み立て式の食器棚です。
扉が開かなくなったとのことで、修理のご要望をいただきました。
MDFは中密度繊維板といい、木質繊維を接着剤で固めて成型したものです。
重い物をのせると、たわみます。
繊維の通っている木材だと、たわみにくいのですが、
繊維がバラバラになっているため、たわみやすいのです。
この食器棚は幅が80cmですが、左右に脚がついています。
脚がついていない真ん中がたわんで下がっています①
全部の棚が真ん中が低くなっている状態ですね。②
そうすると、扉も真ん中部分が下がってきて、
開け閉めに支障が起こるわけです。③
今回は、脚と脚の真ん中部分に、脚と同じ長さの支えを入れました。
棚が上がると、全体的に棚がまっすぐになり、扉の開け閉めができるようになりました。
MDFに突板を貼った素材は、食卓の天板にもよく使われています。
たいてい真ん中が下がっています。
天板の素材は 〇〇突板 などと表示されていることが多いです。
MDFは長く使うことができません。
釘も効きにくいので、修理することもできません。
短期間でのご使用では、問題ないかもしれませんが、
MDFで作られた家具が多くなると、
ゴミも増えて、地球が汚れる原因になるのではないかと思っています。
買うときはきれいで、木目を貼っているから、そういう素材だとは知らずに購入する消費者も多いと思います。
長く使う家具を選ぶなら、まず素材を知ってください。