家具を長く美しく保つために、塗装の種類に応じたお手入れ方法について


家具を長く美しく保つために
塗装に応じたお手入れの方法について


家具も塗装の種類によって、お手入れの方法が異なります。
デザインだけで購入してしまうと、後々のお手入れが大変で、気軽に使用することができなくなった…などという声も聞こえてきます。
今回は、塗装の種類ごとのお手入れ方法についてお伝えします。


1.オイル塗装(オイルフィニッシュ)

オイルフィニッシュは、木材に浸透するオイルで仕上げる方法で、木の自然な風合いを引き立てます。
木目が美しく際立ち、手触りも滑らかです。
ナチュラルな雰囲気を好む方に人気があり、部分的な補修が可能でメンテナンスも容易です。
ただし、耐水性や耐久性に劣ることがあるため、定期的なケアが必要です。

お手入れ方法

  • 表面の清掃:
    家具の表面を乾いた布で拭いて汚れや埃を取り除きます。
    必要に応じて、軽く水拭きし、完全に乾燥させます。
  • オイルの塗布:
    オイルを柔らかい布やブラシで均一に塗布します。
    木材の繊維に沿って塗ると、浸透がより効果的です。
  • 浸透時間:
    オイルを塗布した後、15~30分程度放置し、オイルが木材に浸透するのを待ちます。
    余分なオイルが残っている場合は、乾いた布で拭き取ります。
  • 乾燥:
    その後、完全に乾燥するまで数時間から一晩程度放置します。
    必要に応じて、再度塗布して乾燥させます。

2.ウレタン塗装

ウレタン塗装は、家具の表面にウレタン樹脂を施す仕上げで、耐久性や耐水性が高く、傷や汚れに強いのが特徴です。
光沢やマットなど仕上げの選択肢も豊富で、日常使いの家具に適しています。
ただし、木材本来の風合いが弱まり、部分補修が難しい点がデメリットです。

お手入れ方法

  • 日常の掃除:
    乾いた柔らかい布で、家具の表面を定期的に拭いて埃を取り除きます。
    必要に応じて、ぬるま湯で絞った布で拭き、その後乾いた布で仕上げます。
  • 汚れの除去:
    頑固な汚れが付着した場合は、中性洗剤を水で薄めた溶液で拭き取ります。
    塗膜を傷めないように、強くこすらないよう注意します。
  • 表面の艶出し:
    長期間使用して塗膜がくすんできた場合、家具用のワックスや艶出し剤を薄く塗り、柔らかい布で磨くことで、元の光沢を取り戻せます。
  • 傷の修復:
    小さな傷であれば、同色のタッチアップペンで目立たなくすることが可能です。
    しかし、大きな傷や剥がれが発生した場合は、専門業者による再塗装が必要になることがあります。

3.UV塗装

UUV塗装は、紫外線を照射して瞬時に硬化させる塗装方法で、高い耐久性と耐水性を持つのが特徴です。
表面が硬く傷に強いため、テーブルや収納家具に多く用いられます。
また、速乾性があり環境負荷が少ないのも利点です。
ただし、仕上がりは工業的で、木材本来の質感が控えめになることがあります。

お手入れ方法

  • 日常の掃除:
    柔らかい布で表面を拭いて埃や汚れを取り除きます。
    必要に応じて、ぬるめのお湯で絞った布を使用して、表面を軽く拭き、その後乾いた布で仕上げます。
  • 汚れの除去:
    頑固な汚れが付着した場合は、中性洗剤を水で薄めた溶液で拭き取ります。
    塗膜を傷めないように、強くこすらないよう注意します。
  • 定期的な点検:
    UV塗装は非常に耐久性が高いですが、定期的に表面を点検して、傷や汚れがないか確認します。
    必要に応じて、専門業者に相談して修復を依頼することも検討します。

4.ラッカー塗装

ラッカー塗装は、速乾性の高い塗料を使用した仕上げで、滑らかな光沢と美しい仕上がりが特徴です。
塗膜が薄いため木材の質感を生かしつつ、鮮やかな発色が可能です。
ただし、耐久性や耐水性はやや劣り、傷や汚れがつきやすい点がデメリットです。
デザイン性を重視した家具によく用いられます。

お手入れ方法

  • 日常の掃除:
    柔らかい布で表面を拭いて埃や汚れを取り除きます。
    ラッカー塗装は傷がつきやすいため、拭き掃除の際は柔らかい素材を使用し、強くこすらないように注意します。
  • 水分の管理:
    ラッカー塗装は水分に弱いため、水分がついた場合はすぐに拭き取ることが重要です。
    長時間放置すると、塗膜が白化したり、木材にダメージを与えることがあります。
  • 定期的な艶出し:
    光沢が失われてきた場合、家具用ワックスを薄く塗り、柔らかい布で磨くことで艶を取り戻すことができます。
  • 傷の修復:
    小さな傷や擦り傷ができた場合は、ラッカー対応のタッチアップペンを使用して修復します。
    広範囲にわたる傷や塗膜の剥がれがある場合は、再塗装が必要になることもあります。

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